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○○したい別レポート ~目的別に会話の進め方を考えましょう~

REPORT 1

無難に切り抜けたい!

ドライブトーク講座

楽しいドライブにちょっとした不安をもたらす、あの雰囲気。初対面のメンバーばかりでぎこちなかったり、あまり親しくないのに2人きりで時間を過ごさなくてはならなかったり。
誰もが身に覚えのあるそんな状況でも、なんとか無難に切り抜けてしまいましょう。要はトークの持っていきかたひとつなのです。信じてください。本当です。

研究報告

ドライブトーク研究室ニッサン分室

会話の流れはこんな感じに!

「無難」の具体的なイメージを持とう

この話題さえ振っておけば、きっと無難に切り抜けられる……。そう考えたくなる気持ちは分かります。でもでも残念ながら、そんな便利な必殺技は、この世には存在致しません。あるのは、無難に切り抜けられやすい話題と、その後の会話の流れの善し悪しなのです。

そもそも、無難に切り抜けるとはどういう状況なのでしょうか。それはズバリ、大きな問題もなく、失敗せず、気まずい思いをしないという、低いハードルを超えることです。ですからまずは、どうして人は気まずいと感じるのか、を考察してみましょう。低いハードルに足を引っかけてしまっては元も子もないですからね。

過去にわだかまりがあるわけではなく、なんとなく気まずい雰囲気が漂ってしまうのは、やはり初対面の時ですよね。相手がどんな人かが分からないし、ちょっとした恐怖感すら持ってしまうでしょう。でも、これは普通の感覚です。人って、そういうイキモノなのです。

どういうことか説明しましょう。私たちのように社会性の高いイキモノは、仲良くなっていくには、段階を踏んでいく必要があります。まず、目の前にいる相手が「敵なのか味方なのか」が気になります。そして、敵か味方かが微妙だったら、無意識的に「とりあえずは敵!」とカテゴライズしてしまうのです。よく分からないのに味方だと思い込んで、近寄って痛い目に遭うくらいなら、とりあえず敵と認識して距離を置いたほうが安全でしょう?
中には悪そうなヤツはだいたい友達という特異な種類の人たちもいますが、多くの人は「コイツはとりあえず敵かも」としてしまいがちなのです。

敵とはつまり「仲間ではない」ということ。心理学では「内集団(味方/自分の仲間)」、「外集団(敵/仲間ではない)」という言葉で整理します。おお、賢そうな響きです。
そして、相手を外集団だと無意識的に判断しつつも、狭い車内だったり、仕事上つっけんどんにもできないような相手だったりした場合、そんな判断を顔に出さず振る舞います。そう、この状態が「気まずい雰囲気」なのです。

負けなければ勝ちなのだ

さあ、気まずさの構造が解明されました。とすれば、後は「最悪でも気まずくない感じ」を出せればいいのです。そこさえ押さえれば、無難に切り抜ける、は成功なのです。
無理に楽しい雰囲気を出そうとしてはいけません。会話は相手とのやり取りですから、こちらの振った話題に乗ってきてほしい気持ちは分かります。しかし、相手のリアクションが「抜群にいい」かもしれない話題の振り方は、ある意味、ホームラン狙いです。相手が手にしていた缶コーヒーを見て「その銘柄、美味しいですよね」と振ったところで、もしかしたら大好きな銘柄が売っていなくて、仕方なく買ったのかもしれません。そうだった場合、「あ、この人は私とは趣味が合わないのだ」と、相手は心の中でアナタを外集団として認識してしまいます。つまり、外した時のダメージが大きいのです。目的は無難に切り抜けることですから、ここはひとつシュアなバッティングを心がけましょう。

狙うはこの一点。「私は少なくとも、あなたの敵ではありません」ということを、確信させるのです。

そのためには、「共通の敵」をつくります。古くから言われるように、敵の敵は味方なのです。しかし、相手がどんな人なのか分からない状態だとすると、その肝心の敵の姿が見えません。ですから、ここでは「不満」という、共通の感情を利用しましょう。同じ状況下にいるアナタと相手が、明確に感じている不満を提示するのです。
たとえば、アナタが用意した車に相手が乗っている場合。「この車、もうちょっとゆったりとしていればよかったのですが」というような感じで会話を始めてみるのです。この時、相手がどんなリアクションをしても問題ありません。社交辞令で「いえいえ、十分広いですよ」と言ってくれたとしても、心の中では一度不満を共有していますから、心理的な距離はぐっと近寄っているのです。運転者がほかにいて、アナタと相手が後部座席に座っていたとしたら「陽射しがちょっと眩しくないですか。替わればよかったですね」というような具合です。

このように、無難に切り抜けたいと思うようなシチュエーションでは、不満をすくい取って、それを共有することで、味方(内集団)になることが可能です。細心の注意を払って観察し、確実なところを押さえましょう。

黄金の「定型パターン」で会話を続ける

そんなに臨機応変に会話を進められない、そもそも相手の不満ポイントが見つけられないよ、というアナタには「定型作戦」を伝授いたしましょう。これは、会話の進め方に「ある一定のパターン」をつくって、それを繰り返してしまおうという作戦です。会話が盛り上がって、話題がどんどんと展開していく、などという理想はこの際置いておき、ひとつの短いサイクルを繰り返す、というものです。
基本パターンは「一問一答、そしてポジティブな感想」です。

アナタ「最近、お仕事は忙しいですか?」(質問)
相手「そうですね、ちょっとバタバタしています」(答え)
アナタ「頼りがいがありそうに見えますから、お仕事集まっちゃうんですかね」(ポジティブな感想)

……こんな具合です。内容は、それほど問題ではありません。そこから相手が語り始めればしめたもの。そこも拾って、さらに「一問一答、そしてポジティブな感想」を繰り返せばいいのです。
相手が「いやいや、人手が足りないんですよ」と答えたら、「会社自体も活況ということなんですね」と質問の形で切り返し、と拾って拾って、繋げちゃいましょう。気分はリベロ。こちらからのアタックが決まらなくても、失点は防げます。あ、喩えが野球からバレーボールになりました。

気をつけなくてはいけないのは、相手のリアクションに気をよくして、自分の話に引き取らないことです。「その気持ち分かります! 僕も先日同じことがあって……」なんてやってしまうのは、相手によい聞き手であることを押しつけてしまうことがままあります。すると、いつの間にか相手が苦笑いしている危険性も大いに考えられます。お気をつけあそばせ。

ちなみに。初対面の人と会話をするのが苦手という人は、実は「透明性錯覚」に陥っている可能性があります。これは、自分の気持ちが相手に伝わっている、と感じる心理状態のことです。今、自分が気まずいのだから、きっと相手もその雰囲気を感じ取っちゃっているな、と想像してしまうのです。つまりは気まずさの連鎖です。ぎこちなさの感染です。切なさのパンデミックです(ちょっと大げさ)。
ですから、自分が気まずさを感じないよう、会話をし続ければ、結果として気まずさは消滅していきます。

お気に入りランキング解析

ここで、アプリ『ドライブトーク』で、みんなが「無難に切り抜けたい」時に選んだ人気の話題を見てみましょう。

順位 話題お気に入りランキング(無難に・・・)
1位 はじめて運転した時の話をしませんか?
2位 はじめてバイトした時の話をしませんか?
3位 自分でやるのが好きなスポーツについて語り合おう
4位 次の休みの予定について語り合おう
5位 日本人の三大国民食といえば、カレー、ラーメン、あと一つはなに?

どれも、上記の「定型作戦」から、相手の情報を引き出せる可能性のある話題です。 注目したいのは、第3位の「スポーツについて」です。 相手がスポーツをしない人だった場合もありえますよね。そんな時は「どうしてですか? スポーツ嫌いですか?」と問いつめてはいけません。スポーツをしない理由が面白かったら、それはそれで盛り上がりそうですが、外れるリスクが高過ぎます。目指すは無難。ここでは「そうですかあ。いや、脚が速そうに見えますよ」とポジティブな感想に落とし込んでみましょうか。さらに「じゃあ、お友達から一緒にやろうって誘われたスポーツはありますか?」と進めてもいいでしょうね。「フットサルに誘われましたね」と応じてきたら「あ、分かります! キラーパスとか出せそうな、観察力がありそうですものね」と、またポジティブな感想に。 どうですか? 意外と簡単に、無難な会話が進むと思いませんか? あ、それと、またもや喩えが変わりましたね。今度はサッカーです。節操がありません。

1位と2位の「はじめてシリーズ」はいいですね。誰にでもはじめてはありますから、拾いやすいことこの上なしです。万が一「バイトしたことないんです」と言われても、広げ方は多岐にわたります。

「機会がなかったのですね」(感想っぽい質問)
「意外! ケーキ屋さんとか似合いそうなのに!」(感想)
「接客が丁寧そうですよ? そう言われませんか?」(感想を重ねる)

相手には「バイトをやったことがない私」という、変えがたい事実があります。つまり、明確な枠組みです。感想が多少そこに反するようなものだとしても、ポジティブに聞こえる感想ならOK。その枠組みを崩しつつ、よい価値観を新たに付与することになるのです。新しい価値観を与えられることで、自然なほめ言葉に聞こえるのです。

■ 無難愛好家は大いなるワンパターンで活路を見いだせ!

ご紹介した「定型作戦」は、「必ず上手くいく」と信じて実行することが大事です。これを「自己成就予言/予言の自己実現」と言います。そういう態度が、気まずさの連鎖を断ち切って、見事に無難な会話を成り立たせてくれます。

ですから、「定型」を数多く持ちネタにしちゃいましょう。大いなるワンパターンは、きっと活路を見出してくれるはずです。語りやすい定型として、「はじめてシリーズ」のアレンジは有効です。たとえば「最悪シリーズ」。

「私史上最悪の失敗しちゃった髪型は?」
「私史上最悪の失敗しちゃった買い物は?」

「最後に●●したシリーズ」もいいでしょう。

「最後に書いたお手紙は、どんなのでしたか?」
「最後に公衆電話を使ったのはいつ?」

いかがですか?是非、ご活用ください。
レッツ無難!

テキスト/ドライブトーク研究室(クラッチ渡辺研究員)
監修/神奈川大学教授・臨床心理士 杉山 崇

○○したい別レポート
REPORT1
無難に切り抜けたい!
REPORT2
親しくなりたい!
REPORT3
盛り上がりたい!
REPORT4
エイゴデハナシタイ!

楽しいドライブに必携のアプリ!

ドライブトーク
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ドライブトーク
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対応OS:
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※配信は終了しました。

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