「ハッカ」（薄荷）は、シソ科多年草のハーブの一種で、葉にメントールが多く含まれていことから、農業栽培され利用されてきましたが、近年は化学工業的に合成されたメントールにシェアを奪われ、生産が減少しているそうです。

この施設は、戦前に世界の「ハッカ」の約7割を生産していたという「北見ハッカ」の歴史を伝える史料館です。

当時のハッカ工場の事務所を利用した「記念館」と、当時のハッカ蒸留の作業工程を再現した「蒸溜館」で構成されています。

「記念館」の１階は、乾燥ハッカの標本・世界中のハッカ製品などの資料・かつての工場で使われていた機械類の展示と「北見薄荷」の歴史を紹介する映像鑑賞装置が設置され、２階には、かつての「北見薄荷工場」のジオラマと1954年（昭和29年）に天皇が行幸された際に、ご使用された椅子とテーブルが展示されています。

「薄荷蒸溜館」には、明治時代に使用された「天水釜式蒸溜器」・大正時代に使用された「箱蒸籠型蒸溜器」・昭和時代に使用された「田中式薄荷蒸溜器」と「ホクレンＡ式蒸溜器」が展示され、当時の作業工程の実演を観ることができます。

開館は5月から10月までが午前９時～午後５時・11月から翌年4月までが午前9時30分～午後4時30分、閉館日は毎週月曜・祝日の翌日・（月曜日が祝日の場合は翌日）・年末年始（12月30日～1月6日）です。