渡島半島の南西部、松前郡松前町と上ノ国町との境にある標高1,072mの山で、海に囲まれた寒冷な気候のため、本州の2,000m級の山と同じ高山性を有し、高山植物が咲き乱れるお花畑が美しい山です。

北海道で最初に一等三角点が設置された山でもあります。

1639年（寛永16年）、隠れキリシタン106人が殉教した地でもあり、金山番所跡と千軒平の尾根には、十字架が建てられており、毎年7月の最終日曜日には千軒岳殉教記念ミサが行われています。

登山ルートは3コースで、初心者でも安心・安全に登山が楽しめる「新道コース」（片道2.3km）は、登り：約1時間20分・下り：約50分です。

登り始めは急坂ですが、その後は比較的緩やかな登りが続き、ブナとダケカンバが混ざった広葉樹林帯の登山道を進むと、ミヤマハンノキ・ミネザクラ・ミネカエデなどの灌木帯になり、見返り坂を抜けて嶺線の笹帯に出ます。道は緩やかになり、高山植物のお花畑が現れ、頂上に至ります。

山頂からは、駒ヶ岳（標高1,131m）・函館山（標高334m）をはじめ、日本海に浮かぶ奥尻島・渡島大島や小島・津軽海峡・さらには青森県の八甲田山（標高1,584m）、岩木山（標高1,625m）までもが一望でき、素晴らしい景色が広がります。