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ライトを正しく使って
夜道を安全に運転しよう!

普段走り慣れた道でも、昼と夜とではその風景はまったく違ってきます。初心者もベテランドライバーも、夜の運転は不安に感じることが多いものです。

夜運転をする時に考慮しておきたいのは、「昼間よりも視界が限られている」ということです。ライトで照らされる部分以外は見えにくく、いざというときの認知や判断も遅れることがあります。

ここでは昼と夜の見え方の違いを踏まえてライトを正しく使い、視認性がさらに悪くなる雨の夜や真っ暗な路地などを安全に運転するためのコツをご紹介します。

夜ドライブのポイント

POINT1
ライトの使い方をマスターしよう

ヘッドライトには、100m以上照らすことができる「ハイビーム」と、40m以上の「ロービーム」の2種類があります。
道路交通法※にも定められていますが、対向車や前を走行するクルマがいない場合や見通しの悪い場所では「ハイビーム」を使い、すれ違いや前走車がいる場合は「ロービーム」に切り替えるようにしましょう。
※道路交通法第52条などより
ハイビームとロービーム
点灯はスイッチの回転、LOとHIの切り替えはスイッチを前後動で行ないます。ラゲッジに荷物を大量に積んだ場合など、ライトが上を向いてしまうこともありますが、一部の車種では自動もしくは手動でライトの傾きを調整することができます。

※車種によって位置や操作法は異なります。おクルマの取扱説明書をご確認の上、操作を行ってください。
メーターの明るさは最適ですか?
文字や針自体が光る自発光式メーターは、明るさの調整をボタンで行なうことができます。暗すぎると読みづらく、明るすぎるのも目が疲れたり外の風景が見えにくくなるので、適度な明るさに調整するようにしましょう。
メーターのマークが付いているのが調整スイッチです。「+」「-」ボタンでの細かな調整のほか、下のボタンで最大と最小への明るさが切り替えられます。
※一部調整できない車種もあります。

POINT2
昼間との違いに注意しよう

昼間は目に見える物をそのまま認識できますが、夜は街灯などで照らされている部分以外はライトで照らさないと視界を確保できません。このため視界は基本的に前方のみとなります。またその視界も約90°と、昼間にくらべるとかなり狭くなります。

夜にドライブする際には、ライトで照らされていないサイド部分などには何かがあるかもしれない、いるかもしれないと考える「かもしれない運転」を基本とします。

さらに前走車がある場合は、昼間よりも2割程度広めの車間距離をとっておくのがおすすめです。夜の運転時に起こりやすい認知の遅れに対応できます。
これにも注意!
ミラーの反射
路地などのミラーに映るライトはほかのクルマの接近を知らせるサインです。光りの大きさにより、対象車とどの程度離れているのかを知ることができます。
路面の反射
雨天の場合、路面に対向車のライトが反射するので、路面を直視しないで視線を外しましょう。路地ではこの路面反射で、ほかのクルマの存在を早めに知ることができます。
対向車のライト
対向車のヘッドライトは、クルマの前を横切る歩行者が見えなくなる“蒸発現象”を起こすことがあるので、頭を軽く動かして視線を左右に振って解消するようにしましょう。
夕暮れ時、早めの点灯で存在をアピールしよう!
夕暮れ時はドライバーの目が暗さに対応しきれていないので、早めに点灯するように心がけましょう。前走車のナンバーが読みにくくなってきたときが点灯の目安です。自身(クルマ)の存在を周囲にアピールするのもライトの重要な役割のひとつなので、交差点停車時も対向車がまぶしくない限りは点灯したままにするようにしましょう。
監修:モータージャーナリスト 菰田 潔

菰田潔(こもだきよし)
モータージャーナリスト

交通安全や安全運転に関する判りやすい講演で定評。

自動車が好きというより、運転することが好きなモータージャーナリスト。
日本自動車ジャーナリスト協会副会長をはじめ、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、BMWドライバー・トレーニングのチーフインストラクターなどを兼務。また警察庁・交通企画課の違法駐車問題対策懇談会の委員を勤めるなど、自動車業界の多彩なフィールドで活躍している。
著書には「BMWの運転テクニック」(スコラ)や「BMWの運転テクニック2002」(メディアファクトリー)など。

※2009年9月取材の情報に基づきます。
※ご紹介する方法は一例です。実際には周囲の状況やおクルマに合わせて最適な方法で安全に運転してください。
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