暑中お見舞申し上げます。お元気ですか?いま帰郷しています。北海道は空が青く澄み、長い梅雨となったあちらの曇天を忘れさせてくれました。この大空の下、旭川をレンタカーのノートで走れば、あなたと綴った高校時代の夏を思い出しました。あなたと初めて歩いた、緑の街。木漏れ日の中でいつまでも語り合った、あの木の下。あなたが木陰からいたずらっぽい表情で、ひょっこり顔を出しそうに思えます。車を停めて目を閉じれば、その笑顔は昨日のことのように。再びしばらく、ノートで走り回って、あなたと過ごした時間を探し続けました。あの日、言えなかった思いを伝えたい。あなたは、いま何処。