投稿日:2016/02/07 投稿者:みょんたん さん (宮城県・40代・男性)

朝5時、今日の朝刊が忙しく配られている。
静かに、そーっと身支度をはじめる。
ドロボウのような足取りで息を殺しながら階段を降りた。下駄箱の上には、お袋のサニーの鍵が無造作におかれている。
急いでサニーに乗り込みキーを回す。
用意していたオメガトライブのカセットを押し込み、ハンドルを握る。
彼女の家まで5分、既に彼女は道路脇に立っている。
「おはよう、待った?」と俺。
「ううん、天気良くてよかったね~」と彼女。
これから彼女の好きな海へ。
そこには遥かに続く水辺線と長い砂浜、そして彼女の笑顔と手作りサンドウィッチが待っている。
急る気持ちを抑えながら静かにアクセルを踏んだ。