投稿日:2023/07/07 投稿者:Semi さん (静岡県・50代・男性)

子供が3歳、仕事で週末しか子供の顔を見に帰れない。日曜の夜には悲しい別れがやって来る。玄関に向かう私に子供が話し掛けてきた。手には画用紙に緑色のペンでグチャグチャに書かれた線と私の車の絵が書かれていた。『お父さんに地図を書いてあげた。これを見れば絶対お家に帰って来れるよ。』ありがとね、じゃ行ってくると言ってハグをし、車に乗り込むと涙があふれでた。絵だけ見たら『何の絵だ?』と言ってしまいそうだが、あの短い言葉に『俺の事を必要としてくれる家族がいる』と思うと『絶対に無事で帰ってこよう』とハンドルを握り直した。あの絵は今も私の鞄の中に大切に入っている。