今から三十年前の事です。夜、急に蟹を食べたくなった五人の友人は私の母が長く乗り込んだマーチを借りて名古屋から飛騨高山を通り石川まで急に旅をすることになりました。
峠越えはマーチのエンジンも五人を乗せると悲鳴を上げます。暖房を切ると若干息を吹き替えしたようになりました。しかし窓を閉めきるとすぐに全ての窓が真っ白くなり見えなくなるため、寒空のなか窓を全開に開けて、少しでもマーチの力になれるかと思いラジオも切りました。車の中ではふるえる指でギターとウクレレの大合唱!!朝には石川に到着しました。
こんなドキドキワクワクで、笑い続けたドライブはそれ以降したことがありません。
大切な思いでです。