思い出の富士山

小学校の時、父の転勤で初めて車で神奈川から東名高速道路を経て名古屋へ行く事になりました。

新しい生活が始まる事への不安を抱えて大人しかった私が、静岡に入り富士山が大きく迫って見えたので「 見て！ 富士山があんなに大きい！ 」と興奮してしきりに言ったそうです。

それから歳月が流れ今は私が父母を乗せる事の方が多くなりました。

今でもよく晴れた日、車の窓から富士山が見えると「 お前覚えてるか、あんときなぁ 」と上機嫌で父の何度目になるかという話が始まると、少し懐かしくも恥ずかしい思いをするのでした。