星のプレゼント

仕事が忙しくて会えない彼。今年の誕生日もLINEだけだと諦めていた。そんな時。
11時50分、スマートフォンが光った。
「降りてきて」彼からのLINE。
今年は直接会えると、喜んで家を飛び出す。
わくわくしながら助手席に乗り込むと、「シートベルトね」と笑顔で言われたのだった。
コンビニでも行くのかとぼーっとしているうちに、瞼が重くなってきた。
その時、車内のスピーカーからバースデイソングが流れ始めた。
「外出てみて」と言われ降りると、そこには満天の星空。まさに絶景だった。

「上ばっか見てないでこっちも」という彼の手元に小さな箱。
流れ星がきらりと光った気がした。