

初夏の日に、海へとむかい山を越え彼女とドライブに出かけた。
山道を走っていると、坂の途中で初老の夫婦の車がオーバーヒートに困っていた。
周りに民家も無く、その先にあるガソリンスタンドで助けを呼んでくるから車で待っているように伝え、そこに向かった。
事情を話しすぐ向かってくれるようだったので、そのままドライブを続け、まだ入るには冷たい海を満喫し、食事を済ませて帰宅した。
すると、まったく覚えのない警察関係者の方からお菓子が届いていた。
どうやら、昼にあった初老の夫婦が挨拶に来られたようだ。
そのささやかな心使いに初夏の暑さが薄らいだように感じた。