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今日からはじめる燃費向上テクニック 1/2

「燃費」とは?
「燃費」とは燃料消費率の略で、一定の距離をどれだけの燃料で走れるかということです。
日本では給油時に「走行距離(km)」を「ガソリン消費量(L)」で割った平均燃費(km/L)という方法が一般的です。
運転方法などの条件によって変化するので、ちょっとした工夫で燃費を向上させることも可能なのです。
経済的だけではない、バランスのよい運転を目指そう!
安全性を最優先しつつ、経済性と環境性を目指す
燃費をよくしてガソリン消費を減らせば、お財布に優しいだけでなくCO 2の排出を抑えた運転になります。
でも、いちばん大切なのは安全性。
「エコロジー」「エコノミー」「セーフティ」という3つの要素をバランスよく実践するのが、理想のエコドライブです。

今日からはじめる!燃費向上のための運転テクニック

安全に気をつかいながら燃費をよくするための運転テクニックを、発進準備から加・減速、高速道路など実際の運転シーンごとに紹介いたします。

POINT1
アクセルの踏み込みは「ふんわりと」

アクセルは滑らかに踏み込んで回転数を上げすぎない
発進する時はアクセルを滑らかに踏み込み、エンジンの回転数を上げないよう早めにシフトアップするのが燃費向上のコツです。巡航速度に達した後は、高いギヤで一定速度をキープするよう心がけましょう。
AT車でのシフトアップのコツ
AT車の場合、アクセルをやさしく踏み込みエンジンの回転数が上がりだしたら少し戻すという動きを繰り返すことで、任意にシフトアップできます。
AT車のシフトアップのタイミングによる燃費の違い(イメージ)
効率良く加速するためには、アクセルを深く踏み込みすぎずエンジン回転数を抑えながら高いギヤになるべく早く持っていくことが肝心です。ガソリン消費の多い1速、2速の低いギヤで長く走ると、その分燃費が悪くなります。

POINT2
燃費向上にきく、アイドリングストップ

アイドリングも積もり重なると大きなムダになります。面倒に思っても、荷物の積み下ろしなど安全に支障がない駐車時はこまめにエンジンを止めるよう心がけましょう。
また寒い日の暖機運転も、走りながら暖めるウォームアップ走行だけで大丈夫です。
信号待ちではエンジンをストップしない!
ウインカーなどの機器がストップしてしまううえ、エンジンスタート操作で慌ててしまうと渋滞や事故の原因に。交差点での信号待ちなどの時のアイドリングストップではこんな危険が…
エアバッグ等の安全装置が機能しないので先頭車両付近ではアイドリングストップをしない。
アイドリングストップ中に何度かブレーキを踏むとブレーキが効きにくくなります。
慣れないと誤操作や発進が遅れることがあります。
バッテリー上がりによりエンジンが再始動しない場合があります。
頻繁に行うと部品寿命(スターター、バッテリー等)が低下します。
方向指示器、ワイパーが作動しない場合があります。
電子機器の始動に数秒かかります。
坂道では危険が伴うのでアイドリングストップをしない。
エンジンは発進直前にかける
クルマへ乗り込んだ直後にエンジンをかけてませんか?アイドリングしながらの発進準備は、思わぬガソリンの浪費に…「エンジンをかけるのは発進直前」を心がけましょう。

エンジンをかけるまえに、まずはシートベルトをする習慣をつけよう。

POINT3
不要なアクセルの踏み込みを減らす

車線の混雑状況を確認しながら走る
運転中は常に前方の交通状況を先読みし、赤や黄信号が見えたら早めにアクセルから足を離し、不必要なガソリン消費を抑えるように心がけましょう。惰性走行やエンジンブレーキなどで長い距離を走るほど燃費は良くなります。
燃費走行の切り札「フューエル(燃料)カット」とは?
エンジンの回転数が1,500回転以上で走行中にアクセルを全部戻すと、車載コンピュータがガソリン燃焼なしに走行できると判断しガソリン供給を一時的にストップ(フューエルカット)します。 この間はガソリンをまったく使わず惰性で走行するので、うまく使えば燃費を向上できます。
燃費にきくPOINT
信号待ちなどの停止時はシフトは「D」、「N」それとも「P」?
信号停止程度なら、「D」のままにします。停止するたびにシフトを「N」に入れると発進時の運転ミスにもつながることも。
長く停車する場合は「P」に。

POINT4
高速道路の燃費向上術

空気抵抗は速度の2乗と前面投影面積(クルマを前から見たときの面積)に比例するので、高速道路だからといって必要以上に加速すると燃費も悪くなります。
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思わず納得!?高速道路のスムーズな走り方はこちらから
高速道路のスムーズドライブとは?
燃費にきくPOINT
走る前にタイヤもチェック!
タイヤの空気圧は給油時など定期的にチェックするのがおすすめです。空気圧が低くなると、走行時のタイヤの転がり抵抗が大きくなって、その分燃費が悪くなることも…。
荷物が軽いほど燃費も良くなる
使わない荷物を常に載せておくのも、燃費的には好ましくありません。ゴルフバック(8kg相当)を積みっぱなしにしていると、200kmの距離を走行する間に0.05Lのガソリンがムダに消費されます。
監修:モータージャーナリスト 菰田 潔

菰田潔(こもだきよし)
モータージャーナリスト

交通安全や安全運転に関する判りやすい講演で定評。

自動車が好きというより、運転することが好きなモータージャーナリスト。
日本自動車ジャーナリスト協会副会長をはじめ、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、BMWドライバー・トレーニングのチーフインストラクターなどを兼務。また警察庁・交通企画課の違法駐車問題対策懇談会の委員を勤めるなど、自動車業界の多彩なフィールドで活躍している。
著書には「BMWの運転テクニック」(スコラ)や「BMWの運転テクニック2002」(メディアファクトリー)など。

※2006年10月取材の情報に基づきます。
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