樹海ラインは、R352のうち新潟県の魚沼市から枝折（しおり）峠を越え、奥只見湖沿いに尾瀬の北側の入口である福島県の檜枝岐村に至る区間で、豪雪のために冬季は閉鎖となります。枝折峠は雲海や滝雲が現れることで知られ、カメラマンに人気のスポットです。その先の奥只見湖沿いは、入り組んだ湖岸に沿って九十九折の道が延々と続きます。このあたりには、橋の代わりに、路面に「洗い越し」と呼ばれるU字形の流水溝が掘られている箇所がいくつもあり、通過時には目一杯減速しないと車の頭や尻を擦るかもしれません。山深いこの一帯に人家は稀で、まさに秘境。先日、“今冬は安全を期して、住民の魚沼市中心部への一時移住が決まった”との報が流れました。こうした厳しさの賜物が春や秋の感動的な景観であることを改めて認識させられました。今回は尾瀬に向かうのが目的で、慌ただしく通り過ぎてしまったので、また改めて訪れたいと思っています。