息子が小学校を卒業して迎えた春休み。家でゲームばかりの姿に痺れを切らした妻が、あなたどうにかしてと私にヘルプサイン。時同じくして東北の大学に通う弟が実家に帰省。中古の車を購入し気ままにぶらり旅をするつもりだとの報せが。
これだ!
すぐに弟に連絡。息子を助手席に座らせてくれ!
二つ返事で了解する弟。
横で心配顔の妻。
翌日の昼には我が家にシルバーに光るキューブと一端にあご髭を伸ばした弟の姿が。
戸惑い気味の息子を助手席に乗せエンジン音が遠ざかって行く。さて不思議な組合せの2人はどこまで行くのだろう。
翌日送られてきた写真には少し大人の顔になった息子が写っていた。