シチュエーション別レポート ~こういう状況でどんな会話をしましょうか~

REPORT 5

大遅刻! 彼女が鬼化! 大変だ!

ドライブトーク講座

人生最大の幸福、それは二度寝。人生最悪の苦難、それは彼女が鬼化すること……。
確かにね、ボクが悪いんです。お迎えの時間に大遅刻しちゃったのは事実なんだし。でもでも、ね? こんな日に限って、貯水槽の掃除で断水してるし、慌てて家を出れば財布を忘れて取りに帰るわ、いつもの道は工事中だし。
悪いコトって重なるんです……。で、それもちゃんと説明したじゃない? なのに、視線は合わせてくれないし、話しかけても完璧無視だし。あああ、これって、爆発寸前の合図だ!
止めるのが無理なら、ほんの少しだけでも巻き戻れ、時間よ! お願い! せめて、どーしたらいいかだけでも教えて!!!

研究室からのコメント
このCASEの目的は、すでに怒っている女性をどうしたらいいのか、です。女性ならではの「怒りの仕組み」を理解して、何とかこの難局を乗り越えましょう。そこでポイントになるのは、女性にとっては「リスペクト」と「感情」が最重要だ、ということを肝に命じることなのです。

研究報告

ドライブトーク研究室ニッサン分室

優しくされて当たり前、女性だもの

今回のようなシチュエーションを読んで、男性の皆さんは「そうそう、よくある!」と、痛いほど膝を打ったに違いありません。それくらい、ある意味普遍的な状況のお話ですね。しかし……。冒頭からとても悲しいお知らせをしなくてはいけません。それは、「瞬時に機嫌を良くするのは無理!」ということです。こうすれば一発でご機嫌になる、なんて魔法のひと言は存在しないのです。

ああ、そんなに悲しまないでください。ほらほら、頭を抱え込まないで、もう少し続きを読んでみてください。その場ですぐ、とはいきませんが、それでも必ず方法はあります。まずは彼女が鬼化、つまり激怒してしまった原因を探るところから始めましょう。

女性は優しくされるのが大好きです。進化心理学という見地からすれば、それは仕方が無いことなのです。太古の男女を想像してください。女性は子供をお腹に宿し、その後も厚い母性本能で子供を慈しみ育てます。その間、なかなか単独で自由に行動することができません。つまり、懐妊から出産、育児と繋がる長期間、主にパートナーである男性に食べ物を持ってきてもらわざるを得ません。つまり、男性に大事にされることで生き延び、子孫もまた無事に残すことができたのです。進化の過程で「男性に大事にされた」個体が生き延びてきた、と言えるでしょう。そうなればもう、優しくされて当たり前です。優しくしてくれない男なんて男じゃないわ!踏んづけてやる!キーッ!なのです。

理由に正当性があってもダメ!

今回の大遅刻、確かにアナタが悪いとはいえ、多少は回避不能な理由もありました。しかし、「しょーがないじゃん!」なんて、口が裂けても言ってはいけません。男性は自分を正当化したがる傾向があり、「やむを得なかった理由を述べれば納得してくれる。納得してくれなければ、それは彼女が悪い」なんて、考えがちです。しかし、どんなにやむを得ない事情を説明されても、女性はご機嫌を直しません。それはなぜでしょうか?

先ほども述べましたように、女性は大事にされるのが大前提です。いくつもいくつも「やむを得なかった理由」を羅列されても、それは女性からすると「じゃあ、そっちのほうが大事なのね」となります。ひとつひとつ丁寧に説明したところで、「私より大事なものが他にたくさんある、ってことを言いたいのね」となってしまいます。男性同士なら同情を持って迎えられる「突然上司が飲みに誘ってきた」「得意先の担当者からいきなり呼び出された」みたいな突発事故ですら、ダメです。逆に「私より大事な○○」と、怒りの感情に具体性が加味されてしまいます。

さらに言うのなら、女性は「納得した上で怒れる」という、男性からすれば特異な精神構造を持ったイキモノなのです。納得したら怒れなくなる、そんな男性のような弱っちい心を持ち合わせてはいないのです。理不尽に思えます。分かります。ここだけの話、確かにちょっと理不尽です。でもクルマに乗ってくれただけマシってものです。それに、分かり合えない部分が大きいからこそ、会話が楽しい、という側面だってあります。ですからここでは巨大な壁をいかに越えるべきか、を考えて参りましょう。

共感することが最重要

怒れる女性をどうにかする方法……ここまでネガティブなお話ばかりでしたので、「あり得ない命題」のように思えますよね。しかし! 実は効果的な方法が2つあります。そう、2つもあるのです。ハラショー! お互い手を取り合って喜びの涙にむせびたいところではありますが、論を進めましょう。

女性は「共感の生物」といわれています。女性から相談を持ちかけられて、真剣に「だったらこれこれこうしたらいいよ」なんて応えたら、「全然分かってない!」とか言われたこと、ありませんか? これは、女性はどんな状況でも、まずは共感することに重きを置いているからです。解決するための方法を聞きたいのではなく、まずは「分かるよ、分かる!」と言ってほしかったからなのです。とにかく共感してほしい、そう思っているのです。

この共感性の高さは、不機嫌なときでさえ発揮されます。つまり、不機嫌なときですら、共感を求めるのが女性なのです。ですからアナタは、大遅刻して激怒している彼女に対しても、共感してあげなくてはならないのです。

彼女が怒ってる最大の理由は、自分を最優先にしてくれなかった、という一点でした。大遅刻は、単に大事にされなかったことが顕在化しただけなのです。ですから、「オレも、君を最優先したい/したかった」という共感を前面に押し出しましょう。「でも……」は言わないで、「オレも早く会いたかったんだ」とか、「すぐにメールしたかったんだ」とか、大事に思ってるアピールを浴びせかけましょう。

さらにもう一歩押してみる!?

彼女への共感、という戦略を推し進める上で、もうひとつ手段を講じましょう。それは、心理学の世界でいうところの「認知的不協和理論」を使ってみる方法です。これは、誰かと一緒にいるとき、基本的にその二者は「不協和」である、という前提でものを考える理論です。不協和である二者は、同じ感情(プラスでもマイナスでも)を共有することで、不協和な状態から抜け出せます。あまり仲良く無かった同僚と、一緒に酒を飲んで上司の悪口を言い合ったら親しくなれた、なんてことありませんか? これは、二者(AとB)が、その場にいない第三者(X)に対する感情を共有するため、「ABXモデル」と呼ばれています。

これをどう応用するのか。それは、「寝坊して大遅刻した自分」を第三者であるXに見立て、彼女と一緒に怒る、という方法です。一見ヘンな話に思えますが、過去の自分(大失敗した自分)を、彼女と一緒になって怒ることで、感情を共有して、共感を得よう、というプランなのです。「まったくさあ! 寝坊するなんて最悪だよ!」なんていうスタンスです。「いくら焦ってたからって、メールぐらいすればいいんだよ」です。

ボソボソと言い訳するくらいなら、過去の自分を怒りましょう。芝居がかる必要はありません。彼女が静かに怒ってるなら、そのテンションに合わせて、低めに怒ってみましょう。いいですか、女性は説明しても分かってくれない代わりに、共感を含む感情なら受け入れてくれたりするものなんです。

きみのことを考えてたら……

ちなみに。寝坊の言い訳、というのをちょっとご紹介しておきましょう。前出のさまざま理論をクリアできる言い訳は、「昨夜、眠れなくてさ。で、明け方、今日はデートだってきみのこと考えてたら、なんだかほっとして眠っちゃったんだ」です。……はい、なんだか理論的に破綻している感じがしますよね。分かっています。でも、女性が大事にするのは理論ではなく、感情です。何よりも彼女を大事にしていて、そのために深い眠りに落ちてしまった……そういう流れです。試してみる価値はある、と思います。

ところで。女性の怒りに関して、世の男性が不思議に思っていることのひとつに「どうして女性は、昔のことまでほじくり返して怒るのか?」という疑問があります。これは、「気分一致効果」といい、女性の記憶のラベリングが、気分によってなされているからなのです。分かりやすく説明しますと、たとえばアナタとの思い出が保管されているキャビネットが彼女の中にあるとしましょう。彼女は、その引き出しひとつひとつにラベルをつけて整理しているのですが、そのラベルには「怒りの感情」というジャンルがあるのです。ですから、一度怒り出すと、その引き出しが開けられ、8か月前にアナタが発した「最近ちょっと二の腕たるんできてない?」なんていう不用意な発言を思い出して、さらに怒りが加速するのです。気分一致効果は全人類に共通したものですが、不機嫌な女性は特に気分一致効果の影響が強いのです。肝に命じておきましょう。

いろいろ述べてきましたが、まあ怒ってるところも含めて、それが可愛いところですよね。可愛いからこそ、鬼化をなんとかしたいわけですし。ということで、女性へのフォローも軽くしつつ、CASE5のレポートはこれにて終了です。冒頭でも触れましたが、女性は「優しくされて当たり前」です。そして怒っている彼女を理解することが最重要課題でもあります。 ただし、紹介した内容を参考にしてもトークが弾まない場合があります。彼女の怒りがエスカレートして、高価な物を買わせられることだって考えられます。当方では責任を負いかねますので、くれぐれも、ご自分の判断によってご活用ください。はい、いわゆる免責事項のご案内です。

仲良く楽しく過ごしてこそのドライブです。今回のドライブトークのリポートを活用して、素敵な時間をお過ごしください。

テキスト/ドライブトーク研究室(クラッチ渡辺研究員)
監修/神奈川大学教授・臨床心理士 杉山 崇

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